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大阪市浪速区のお客様より、ハイエースが雪道の高速でスピンしたとのことで板金塗装のご依頼です

大阪市浪速区のお客様より、ハイエースのご入庫です。
外装はひどく見えませんが　フロント部、サイド、リヤーと全てのフレームが曲がっていました。
その為に　左右のフロントドアの立付け　リヤゲートの立付けなどドアの開閉にかなりの違和感が生じていました。

特に右側に損害が集中しています。

右のフロントピラーとフレームが下からの突き上げと左にきつく曲がっています。
車の骨格は全て繋がっていますので　右が損傷を受けると左側もその力が加わり歪みが生まれます。
フロントピラー下のステップ部分もシーラーの割れなどが有りますが同じく左にも割れが有ります。

フレームの突き上げが確認できます。

フロント部分を外し　フレーム修理をし易い状態にして行きます。

本来　フレームの板金修正は部材が付いたまま　修正機で引っ張ります。
当たった場所からどの方向に　力がかかったのかを見た上で
入力と反対方向に引っ張っていくのですが
今回はフレームが硬すぎて　部材が付いたままではビクともせず
溶接で付いているクロスメンバーもカットし　フレームごとに
引っ張る事にしました。
ハイエースの寸法図を基に引っ張り　正確に寸法を出していきます。

フレームの曲がりとスポット溶接の外れ

この硬い硬いフレームがここまで曲がるのは　かなりのダメージを受けている証拠です。
この曲がりを直すのは大変でした。
まず　ボディーを４点固定し　左上に曲がったフレームを右側と下側に引き　元の状態まで
引っ張っていきます。
この時が　本当に恐ろしく引っ張る為の器具やチェーンや鉄板が外れて飛んでこないか
心配でなりませんでした。
フレーム修正機で引っ張るときにポンプから音が　出るんですが
始めの　まだフレームに力がかかっていない時には　ポンポンポンという音から
硬い部分を引っ張り始めると　キンキンキンに変わります。
そのキンキンキンをどのくらい続ければ良いのか
もし　やりすぎると　どこかが潰れます。
ボデーのフレームかもしれませんし　器具が外れる　鉄板が千切れるなど
世にも恐ろしい事があるやもしれません。
何度も車がひっくり返らないかと心配になる事も有りました。
この　恐怖と闘いながらの　フレーム修理でした。

フロントクロスメンバーの割れ

この硬いフロントクロスメンバーの左右に同じような割れが有りました。
一定以上の力が加わると固い金属でもこのように割れます。
金属でも柔らかい金属と硬い金属　車のボデーには双方使われています。
硬い金属は高張力鋼鈑といい　フレームやピラーなど車内の人命を守る事などを
目的に配置設計されています。
逆に柔らかい金属はその部分が潰れる事で衝撃を吸収する事などを目的とされています。

サイドシルの取替

スライドドアも交換しますが　サイドシルも交換です。
実費の場合修理する事も有りますがここまできつく当たっている場合交換をお勧め致します。
もし取替で無くても　サイドシルをカットし板金をしてから取付をする事も出来ます。　
それなりに費用はかかってきますが。

完成です

フレームに損傷がある場合ボンネットやヘットランプ、バンパーなどの隙間に違和感が
ないか気になりましたが　気持ちよく組付けが出来良かったです。
最終のコンピューターチェックなどを済ませ完了になりました。

作業日数　約１か月
（無料代車もご用意　予約をお願い致します）

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